水生昆虫観察会&昆虫食開催!

6月12日(日)、水生昆虫観察会&昆虫食が開催されました。参加者は未就学児も含め21名、前日の夜から雨が降り、当日も天気が心配されましたが、集合時には何とか穏やかになりました。ただ不安定な天気予報であったため、茅葺古民家集合後すぐに川の近くまで車で移動し、観察会のスタートです。今回の講師陣は、樋口諒さん(神奈川県立津久井高等学校教諭)と小田島篤・樹親子(さがみはら水生動物調査会)、守屋博文(養老の森実行委員)の4名です。

最初に入ったのが、ネイチャーランドオム内にあるマス池上流に位置する清流。参加者の皆さんは配られた網とバケツを持って、思い思いに散っていき採集開始です。石の下や草の根際、落ち葉のたまった中など、水生昆虫が潜んでいそうな場所に網を入れて捕獲していきます。

   

ところが30分位したころで突然の雨。慌てて採集した虫をもってバーベキューハウスに移動です。屋根のあるバーベキューハウスで、採集した水生昆虫をバットにあけ、守屋がその虫の解説をしました。カゲロウやカワゲラ、トビケラ、トンボの仲間など、たくさんの水生昆虫が確認されましたが、中には水の中で8年ほど生活するムカシトンボのヤゴも採集されていました。そうこうしているうちに雨も上がり、本日2か所目の採集開始です。最初の細流に比べ、階段状になったバーベキューハウス前の河川は少し採集しづらい面もありますが、そんなことは関係なくみなさんたくさんの水生昆虫を採集されました。

   

採集された虫たちの解説をした後は、お楽しみ?昆虫食の始まりです。

昆虫食は、将来的な食糧危機に備えるために注目されているものですが、アジアやアフリカ、南米などではすでに昆虫を食べる文化は根付いており、日本国内でも食文化のひとつとなっている地域があります。今回の水生昆虫観察会とかかわりのあるのが、長野県伊那地方の食文化として存在する「ざざむし」です。ざざむしは水生昆虫のヒゲナガカワトビケラを佃煮にして食べるものですが、観察会では確認することができませんでした。今回用意した昆虫食は、ザザムシと蜂の子(クロスズメバチ)、イナゴ、蚕のさなぎの4種類です。甲殻類アレルギーの方は食べることができませんので、フライドポテトも参加者のお母さんにその場で揚げていただきました。蚕のさなぎは独特の風味があり苦手な方が多かったようですが、虫の形がそのまま残っているイナゴも高評価、蜂の子とざざむしもそれなりに食べられていました。しかし、一番人気は何とフライドポテトで、お皿は空になり、現代人の食生活を象徴する結果となりました。採集したカワゲラやカゲロウ、トンボの仲間やヘビトンボも素揚げにして食べていただきましたが、ヘビトンボはエビのような食感だったと感想をいただきました。

   

最後は養老の森大田事務局長のあいさつをいただき、7月以降の養老の森イベントのご案内をして解散しました。あっという間の楽しい時間でした。

(文責 守屋博文:写真 養老の森実行委員 大田昌仁)

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