2022年度 第2回 養老の森昆虫まめ博士認定観察会開催!

2022年度  第2回昆虫まめ博士認定観察会を、7月17日(日)に開催しました。前日の雨と不安定な天気のため、少し心配ではありましたが、無事実施することができました。

数組のキャンセルがあったため、今回は4組14人という参加者でした。参加者が少ないと講師とのやり取りが密に出来るため、お得感はあったのではないでしょうか。今回の講師陣は、吉谷昭憲先生(昆虫研究家・養老の森実行委員)を中心に、樋口諒先生(神奈川県立津久井高等学校教諭)と小島珠緒先生(昆虫研究家)、そして私守屋博文(養老の森実行委員)の4名でした。観察は雨が急に降ってきてもすぐに避難できる茅葺古民家周辺で行いました。

 

毎回必ずトゲアリが観察できるピザ窯の場所で、樋口先生がアリジゴクのお話と採集指導です。幼虫が地面に作ったすり鉢状の巣を見つけ、両手を広げて土ごとすくい上げ、土の中にいるかどうかを確認します。手のひらの土を払いながら探していると、丸々と太ったアリジゴクが見つかりました。成虫のウスバカゲロウがいてもよい季節らしいのですが、残念ながら見つけることはできませんでした。

 

草地では、バッタやキリギリス、コオロギの幼虫を見つけ、講師陣に詰め寄っていましたが、種類までは分からない虫が多く、頭をかかえてしまいました。カメムシの仲間もまだ幼虫が多く、こちらも〇〇の仲間までしかわかりません。今年から耕作された畑が隣接しているため、野菜にとっては害虫のクロウリハムシがかぼちゃの葉に止まり、ネット際の花にはマルハナバチの仲間が吸蜜に訪れていました。夏といえばクワガタムシやカブトムシです。畑の近くにあるミズナラの木には時々樹液に虫が集まっているのですが、当日は樹液も出ておらず、期待した虫たちの姿も見られませんでした。守屋が木に蹴りを入れて振動を与え、虫が落下しないかチャレンジしましたが、残念な結果でした。

 

子どもたちは毛虫やイモムシもたくさん見つけていました。ドクガの幼虫には身を引き、シャクガの幼虫はおもちゃ扱い、吉谷先生は絵を描いてイモムシの種類の違いを説明されていました。帰り道で見たバイバラシロシャチホコの幼虫にはみんなびっくりでした。

この季節にしては少し虫たちが少ない感じはしましたが、そこは虫大好き少年少女たち、少ないながらもいろいろな虫を見つけ歓声を上げていました。夏の終わりに開催となる次回の観察会も、違った虫たちに出会えることを期待しています。

 

前回の観察会から始まった吉谷昭憲先生指導による自然工作教室が、今回も観察会の午前中に開催されました。今回の作品は「アバレゼミ」です。前回同様、吉谷先生の用意される工作の部品は精度が高く感心させられます。セミの胴体部分に、リングを通した輪ゴムを取り付け、胴体部分と体全体の紙をつなぎ合わせます。何とこれで完成!お腹側のリングを回転させ輪ゴムをねじっていき、それを放すと振動とともにジリジリという音がします。知らない相手に手渡せば驚くこと間違いなしで、その音はまるで鳥に襲われた時のアブラゼミのようでした。細いストローが体の中心部に通されているので、テグスなど細い糸を通せば、空中を滑空させることもできます。次回の工作テーマは「バッタ、コオロギ、キリギリス」です。お楽しみに!

*今回のブログには、参加者の陣野原俊さんの撮影された写真も提供させていただきました。

(文責・写真 養老の森実行委員 守屋博文:写真 陣野原俊)

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