5月26日(日)、今年度第1回目の昆虫まめ博士認定観察会を開催しました。参加者は未就学児含めて19名でした。全員が昆虫まめ博士認定観察会には初めての参加で、千葉や埼玉など遠方からお越しいただきました。いつものとおり茅葺古民家前に集合し、大田昌博事務局長からあいさつの後、講師が自己紹介、その後日程を説明し観察会の開始です。講師陣は、吉谷昭憲先生(昆虫研究家・養老の森実行委員)を中心に、松本祐樹先生(帝京科学大学フィールドミュージアム学芸員)と私守屋博文(養老の森実行委員)の3名です。
見つけた虫は捕虫網を使って捕獲し、虫かごや透明ケースに入れ観察、分からない虫は講師陣に駆け寄りその正体を明らかにしていきます。また、講師陣も見つけた虫たちを参加者に紹介し説明していきます。時には昆虫博士が現れ、図鑑に書いてあるような詳しい説明を披露し、講師陣もたじたじです。
あちらこちらで見つかったオオセンチコガネは、地面を歩き回り、赤紫色の翅(はね)をキラキラ輝かせながら飛ぶ姿が確認でき、捕まえて手のひらの上でお披露目する子どもさんも現れました。倒木の下で隠れていたババヤスデは、子どもさんの小さな手のひらの上では大変大きく見え、松本先生がブラックライトを照射すると青く光り周りの皆さんを驚かせていました。
アカスジキンカメムシはほとんどがまだ幼虫でしたが、運よく成虫も見つかり、その変容ぶりに驚きを隠せません。
この他にも、ハムシやゾウムシなどのコウチュウの仲間、スジグロシロチョウやジャコウアゲハなどチョウの仲間、シャクガやドクガなどのチョウの仲間の幼虫など、この時期ならではの虫たちをたくさん観察することが出来ました。
当日の午前中、吉谷先生のミニ観察会「植物と昆虫」が開かれ、松本先生と守屋もオブザーバーとして協力しました。小雨交じりの天気でしたが、参加者12名により虫探しの始まりです。虫たちにとって、植物はなくてはならない存在です。草や木の葉を食べるという行動が一般的ですが、葉の上や裏で休み、隠れている虫もよく見ます。ハキリバチの仲間は、木の葉を丸く切り取り、巣に持ち帰り幼虫の食料とし、ゴマダラオトシブミはミズナラの葉を丸め、中に産卵された卵が孵化すると、幼虫はその葉を食べて成長します。
次回は初夏の観察会となります。同じ場所でも季節によってさまざまな生き物の姿を見ることが出来ますので、お楽しみに!
(文責・写真:守屋博文 写真提供:吉谷明憲)