2021年、新しい年が始まりました。
しかしそれは人間のお話し、自然の流れの中に区切りはありません。
“時”はただひたすら流れているだけです。
生き物たちも“時”を気にしている様子はありません。
ここ養老の森でも、新しい年を迎えても多様な動植物が、
変わらぬ自然の流れの中で日々変わらず暮らしています。
なのに人だけは、その自然の状態を自分に都合良く改変しています。
今世紀いよいよその改変のツケが大事に至る心配が出てきました。
今人は、森に帰り自然の有り様を学び直す時だと、
養老の森スタッフは考えています。
動植物とすべて同じ暮らし方という訳にはいきませんが、
自然と調和を保った森との付き合い方、暮らし方をこれからも考えていきます。
養老の森ファンの皆さまも、これからの暮らし方を森で一緒に考えませんか。
養老の森スタッフもできる限り皆さまと一緒に考えていきます。
そんな養老の森ですが、この冬は雪も雨も降らない日が長く続き、
森にある何本かの沢は干上がり寸前の状態です。
サワガニやサンショウウオは大丈夫でしょうか?
苔むす養老岩の横の水源も枯れたように見えます。
近くを流れる田代沢の水も少なくなっています。
一方、ワサビ田から取水している池は大丈夫です。
でもこうした状態はよくある事で、
これから雪や雨が降れば、春にはまた復活すると思います。
昨年は森のワークにも力を入れたので、間伐もだいぶ進みました。
その結果、間伐材もかなり出たので村内の製材所で板材にしました。
春には、森の近くに炊事場とトイレを作る予定です。
それに併せてデッキ等にこの板材も利用します。
材木利用のために植林した杉とは別に、
自然の森を復活させるために移植したブナも大きく育っています。
と言ったところが、コロナ問題に揺れた昨年から今年にかけての出来事です。
そんな中で昨年は養老の森の理事に、
2014年の新書大賞に輝いた「里山資本主義」筆者、藻谷浩介氏をお迎えする事もできました。
コロナ問題の動向を見ながらとなりますが、今後養老の森の活動にご協力いただきます。
どうぞご期待ください。
また今年から養老の森各種観察会・イベントは、
新しく活動を始める「道志ベース」と協力して行う予定です。
「道志ベース」は会員制で、会員の皆さまが自由に利用できる場所を提供します。
今ハウスや広場を整備中ですので、こちらの活動にもご期待ください。
現在コロナ問題で活動に若干のブレーキがかかっていますが、
養老の森の活動は春の芽吹きに向けて準備を進めています。
今年も昨年に同様よろしくお願いします。
文:養老の森実行委員 大田昌仁